「ご注文うけたまわります」



メイドさんみたいな恰好のウエイトレスが、注文をとりに来た。


「デザートバイキングでお願いします」

「俺はコーヒーで」

「以上でよろしいですか? 」

「「はい」」

「繰り返します。
デザートバイキング、コーヒーおひとつずつで、よろしいですね? 」

「はい」

「では、少々お待ちください」




「……」

「ナズちゃんてさ、華奢なのに、いっぱい食べるんだね」

「そうか?
普段はそんなに食わねーよ。甘いものは別だけど」

「そうなんだ」

「あっ、お皿来たよ」

さっきの可愛いメイドさんが皿とコーヒーを持って来た。




「じゃあ取ってくるな」

「うん。行ってらっしゃい」

あたしは、バイキングのデザート全てを少しずつ取ってきて、口いっぱいに入れ頬張った。



「おいしい? 」

「うん」

「良かったね」

モグモグ……
なんか見られてる?

「やっぱり王子も食べたいのか? 」

「いや、食べてるとこ、可愛いなぁーと思って」

「なっ……? 」

あたしが、赤くなっているのを王子は笑って見ていた。
その後、お土産を買い、お菓子の城を出て、少し早かったが帰った。