その後、全員に付き添われつつ、 無事に傘を返し、 他の物を借りる事が出来た。 放課後の校舎は不気味だから、 一緒に来てくれたのはありがたい。 ……あれは、手の幽霊だったのだろうか。 だったら、 本体の所に傘を返さなきゃいけない? でも、数年前の事なら、 その手は今頃……。 なんにせよ、今後は忘れた際も、 しっかりと見てから借りる事にしよう。 そうして今度こそ、家路に着いた。 【傘 終】