「なあ、優実……」

「なに、雫?」

「お前の知ってる俺って……どんな奴だ?」

「え!?」

 優実は驚いた顔で俺を見てくる。

「……ごめん。やっぱいいや。母さんに学校に電話してもらって来る」

 俺は優実の頭にタオルを乗せ、今の質問を聞き返される前に、この部屋を出て、居間に向かった。


 その後、母さんはあっさりと、優実と俺をインフルエンザと学校に電話してくれ、今日から一週間、春休みが延長された。
 ただ一つ……
 二人で学校を休むと言った時、母さんは俺に「ちょうどいいじゃない!」と言われた。
 一体、何がちょうどいいんだろう?