ユメみる夢みる僕のキセキ

「大丈夫よ。こんなの……雫に比べれば、母さんへっちゃらよ!!」

 考えていた事なんて、全ておみとおしだった。
 やっぱり、この人は、俺の母さんだ。

「ごめん、母さん……」

 やっと一言。その言葉を言えた俺に、母さんは微笑んで、頭を撫でてくれた。
 そういえば、昔も、俺が落ち込んでいた時も、頭を撫でてくれていたっけ?

「さ、手当てが済んだら、ご飯にしましょう。母さん、雫の好きなものなんでも作ってあげるわ!! ハンバーグがいいかしら?」

 好きなもの……そういえば、アイツはどうして俺の好きなものを知っていたのだろう?

「母さん?」

「なに、雫?」

 好きなものだけじゃない。アイツはまるで、俺の事を色々と知っているみたいだった。

「友岬優実って……どうして、俺の事を知ってるんだ? どうして、俺に……優しいんだ?」

 優実、アイツは俺の事を知っている。でも俺には、優実なんて人間は昨日、会ったばかりの、他人のはずだった。

「なに言ってるの、雫? 優実ちゃんは雫の幼なじみじゃない。本当に小さな頃から、ずっと一緒にいたでょ?」