ユメみる夢みる僕のキセキ

「何なんだよ……俺は……」

「あなたは雫よ! わたしがお腹を痛めて産んだ……母さんの大事な宝よ! 雫がどう思っていても……母さんを母さんじゃ無いと思っていても、母さんはずっと雫の母さんなのよぉぉぉぉぉぉぉ!」

「ずっと……俺の母さん……?」

 この世界はどうなっている…?
 一人きりの俺の元に…突然現れた俺を知っていて…誰よりも俺を思ってくれている人。
 こんな俺を大好きと言ってくれる。
 こんな俺を抱きしめてくれる。
 こんな俺の為に……泣いてくれる人。
 いや違う、絶対に違う。
 母さんは死んだ。
 父さんも死んだ。
 優実なんて女……知らない!
 だから、俺は辛い思いをして生きて来た。
 この世界には俺と違う『雫』が居て、どういう訳か俺がその『雫』と勘違いされている。
 そう、絶対にそうだ……
 そうに決まっている!
 そうじゃなきゃ……俺は……

「雫!?」

 俺は『母さん』と言う人の手を振りほどいて、外にかけ出した。
 必死に、どうしてか止まらない、涙を拭いながら……