ユメみる夢みる僕のキセキ

『このクソ馬鹿ッ! もういい! あんたが本物のヘタレだとは思わなかったわ! だったら……わたしが優実を助ける!』

「勝手にしろ」

 そして俺は携帯の通話を切った。
 切る直前、文歌の走り出す足音が聞こえた。きっと、公園の影からでも見ていたのだろう……
 馬鹿な奴、そのまま見ていれば良かったものを。
 どう考えたって、そんな真似をして、無事で済む訳がない。
 なのに……どうして、そんな馬鹿な真似が出来る?
 どうして……俺は……っ!

「クソーーッ!」

 俺は辺りのマンガや机を思いっきり蹴り飛ばした。
 どうして……俺は、こんなにも苛立つんだ!

「雫?」

 大きな物音が立った俺の部屋に、『母さん』が心配そうな顔で入って来た。

「何でも無い……一人にしろ……」

 ずっと昔、俺は一人で生きていくと決めたんだ。

「でも……」

「うるせぇ! 俺に構うな!」