ユメみる夢みる僕のキセキ

「雫は、どうするのー?」

「……ハンバーグで」

「ハンバーグ大好物だもんね! あ、後ケーキも!」

「うるさい。……なんで、知ってんだ?」

 まあ、いいか。来た事があったとしても別に関係ない。もう、終わった時の事だ。
 その後、一体いくつ頼んだのか次々と運ばれてくる料理を優実と文歌は一口も残さずに間食して店を出た。
 初めてだった。友達と言うモノとこうやって食事をするのは。
 優実は食べていたオムライスと俺のハンバーグを勝手に交換してきたりして俺は戸惑ったが……料理は想像以上に美味しかった。
 こういうのも、たまには悪くないのかもなと思う自分も居て……

「…ッ何考えてるんだ…俺は…!」

「え…雫なにか言った?」

「何でもない」

 そんな自分が不思議だった。同時に、ものすごく嫌になった。

「でさ、次どこ行くー?」

 歩きながら優実は、カラオケやボーリングといった場所を次々に口にする。

「帰る」

 だが、俺は、そんなとこに行く気はない。これ以上、こいつ等とは関わりたくない。そう思い、今来た道を戻り歩き出した。

「待ちなさいよ!」

 そんな俺を、朝以来喋っていない文歌が引き止めた。

「何だ?」

「あたしは、ゴチャゴチャしたのが嫌いなの。だからアンタが、どうして家出なんてしようとしたのか……どうしてあたしを嫌っているのか、聞かせなさいよ!」

「……断る。お前がどう思っていようが俺には関係ない」

 説明しろと言われても、どうせ文歌は納得なんてしない。それ以前に家出ではない。
 前に立って通さないと言う文歌を、持ち前の反射神経であっさりと通り抜け、驚いている文香を置き去りにして、俺はそのまま帰った。
 このまま……こいつ等と居たら、自分が何処かおかしくなってしまいそうで怖かったから。