あれ……?
 俺は何をしていたんだっけ?
 朝、起きて。優実の浴衣姿を褒めて……
 一緒に祭りに行って。文歌の馬鹿な神輿に大恥をかかされて……
 優実と手をつないで一緒に笑って……
 祭りが終わるのが切なくて……そして―――っ!?

「うあぁああぁ!」

 意識が戻って来るのを感じながら、曖昧な煙のような記憶をかき集めていた俺は――全てを一気に思い出し、目を開けた。