「里桜さん…」 一人、涙目で私を見ている。 たぶん、この人がお兄ちゃんの後輩。 今の紫陽の総長だ。 一人、貫禄が違ってる。 「ここに、蒼司がいるって聞いたから…」 思わぬ私の登場に、蒼司だけでなく、華月のメンバーも驚いていた。 「あの人が、一馬の妹…」 そんな声も、かすかに聞こえてきた…。