“なんで 車椅子なんか 乗ってんの?” “右手、 可笑しくない?” “えー。 左足も 変だよ?” “本当だー。 なんか 気持ち悪い” みんなが 言っていたことは 嫌でも 聞こえた。 膝の上に置いていた 手を にぎりしめる。 「静かに!!」 先生が 声を あげると 一瞬で 静かになる 教室。 それを 確認してから 先生が 口を開いた。 「崎野さん は 今日で 学校を 辞めます。」 実感してなかった 感情が 一気に 現実化 した みたいだった。