「あんたのうるささは
こういう時くらいしか役に立たないんだから、活躍しなさいよ!」
美優が電話に向かって毒づく。
電話の向こうから「わーったよ!」と聞こえてきた。
私たちが向かってるのは、中庭。
お昼を四人で食べようというのだ。
美優の立てた作戦は、「中庭で皆でご飯を食べて、その和やかなムードで、二人がいつのまにか仲直りしちゃってる」作戦…らしい。
「こっちこっちー!」
敏也くんが手を振っている。
秀くんはパックのコーヒー牛乳を飲みながら、スペースを空けるために
左へ三歩くらいずれた。
ああ、気まずいよ…。
ひどいこといっぱい言っちゃったし、怒ってるよね?
あわせる顔がないよ…。
私は秀くんの目を見る事ができなかった。