「あらすじ…」



「「そこはいらないよ?」」



母親の小説を、颯太が読んでくれる事になった。

しかし、まかさの“あらすじ”から読もうとした。

私と環架が思わず優しくではあるが突っ込む。



「わかった。序章はいるよな?」



「「いる」」



…何でさっきからハモるの?;;

私は正面に座る環架から嫌そうに見られながら、隣の颯太を見た。

颯太は私を見ながら「ん?」と言う。



「なんでないよ」



私は首を振り、話を聞く体勢を整えた。