ガチャッ 電話を終えた彼が戻ってきて 泣き崩れるあたしを何も言わずに 自分の胸へ抱き寄せた。 「 ・・・不安だよな? 」 あたしの心を見透かしたように 龍弥も悲しい顔をしていて、 「 俺も、頑張るから 」 ポンポンと頭を優しく撫でられて 彼にぎゅっとしがみついた。 震えているのは、あたしなのか 龍弥なのか分からない。 けど、龍弥も不安なんだ。