ピチピチと鳥のさえずりで目が覚める。 あれから、いつの間にか寝ちゃってたんだ。 「ん…?」 何か違和感を感じる。 なんだろう?? 部屋を見回しても、なんの変化もない。 あ、これか。 右手はまだ… 眠りこける虎太郎の左手と繋がっていた。 何、あたしの布団で寝ちゃってるのよ。 枕もとで、伏せるような体勢で寝息を立てる虎太郎。 …ほんと、犬かっつーの。 ふわふわと茶色がかった、猫っ毛の髪。 優しく撫でてみる。 「んん……」 もぞっと動いた身体。