一方玲衣は戸惑っていた。




岬は由姫菜だ。
それはもう自分自身の中で明確。だが、その事実を知っている者はこの中に何人いる?


秋村あたりは気づいてそうだが、もし気づいていなくて自分のせいで由姫菜がやめさせられたらと考えると、なにも行動にうつせない。






そう、玲衣は結局、まだ由姫菜が好きだった。

どんな形であれ、傍にいたいと思っていた。







そんな想いでさえ、岬に利用されるかもと分かっていながら。












澤「ねえ、氷狩…」

氷「…何」










隣にいた花恋は、玲衣には目を向けずに岬を見つめながら話を進める









澤「氷狩って、棚秦さんが好きでしょ??」

氷「はぁ?!」
























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