文久三年六月三日


―――大阪騒動



その事件が起こる前日、雪は近藤に呼び出されていた



雪「……失礼します」

近「ああ、来たかね。そこに座りなさい」


近藤の部屋には土方、山南、部屋主の近藤が居た


雪「……で、話しって何ですか?」


近「うむ。実は大阪で新撰組を名乗る者が出たらしい……色々と悪事をしたり騒ぎを起こしている…」


雪「故に、我等新撰組がその不逞な輩を叩きに行く………と言う事ですか?」


近「うむ。その通りだ」



この時、雪の脳裏にはある事件の名が浮かんでいた……“大阪騒動”

(もう、この事件の時か……完全に忘れていた……不覚。必ず同行しなければ……)


この事件は、新撰組を名乗る者を捕まえるまではスムーズに事が終わったが

道を譲るか譲らないかで力士と芹沢が言い合いになり、芹沢が力士を殺してしまった。

その後、力士が新撰組が泊っていた宿に襲撃し乱闘となった事件である。


その事件は新撰組が力士を全滅させるが、隊士も怪我をする者が出る……。