「前に何かあったの?」


圭輔がパンを頬張りながら聞いていた


「瑠夏がイジメにあってて不登校だったの。また同じことが繰り返されそうだからさ」


萩原も瑠夏の心配してんだな


「あたしも含めて皆、気をつけてた方が良いよ。ついでに咲那は瑠夏の幼なじみね…」


弁当を食べながら説明してくれた


咲那って奴の名前が出てから急に静かになった瑠夏


その姿は何処か寂しそうだった


「じゃあ、あたしは行くね。」


萩原は自分のバッグを抱えて屋上から出て行った


「俺達も戻るな?お前も早く戻って来いよ」


それだけ告げると圭輔達も行ってしまった


残ったのは俺ら2人だけだ


「瑠夏、俺も戻るぞ?」


そう言って立ち上がろうとした途端、制服の裾を掴まれた