「せっかく化粧してたのにぐちゃぐちゃだな」


瑠夏の顔を見て笑みがこぼれた


「言わないで…」


「さっ、寒いし帰ろう」


立ち上がりたいけど離れてくれない瑠夏


「まだ一緒に居たい。家にも帰りたいけど2人が良い」


家に帰ったら沙穂の面倒見なきゃいけない


沙穂は瑠夏のこと大好きだから一緒に居たいんだろう


こういう時しか甘えられないからな


「寒くないか?」


「丈瑠が抱きしめてくれてると温かいから大丈夫」


瑠夏は他に何か言いたそうだった


「あたしね、あれ以来カップル見るの怖くなったの。凄く幸せそうで一人だけ取り残されてるような気がした」


「今は幸せじゃないのか?」


“一緒に居るのが嫌だ”って言われたら完璧に凹むな…俺。