「あのね、丈瑠にフラれちゃった」


……えっ?


「相手してあげられないからって…薄々分かってたんだ。朱音ちゃんが居るから」


“前にもあったけど、さすがに今回は辛いや”


普段、あたしの前では絶対に弱音を吐かない瑠夏が弱音を吐いた


「瑠夏?泣いて良いよ。丈瑠君が居なくてもあたしが傍に居る」


あたしにはこんなことしか言えない


瑠夏には丈瑠君が必要なんだよ?


…なのに何で別れたの?


瑠夏は大事な人が離れるのが嫌いってこと丈瑠君が1番分かってるはず。


瑠夏はしばらく泣き続けていた


落ち着いたらまたゆっくり話し始めた


「本当はね、刃物を持つと怖いんだ。だけど丈瑠に喜んで欲しくて頑張って料理作ってた」


「無理しなくて良いよ。瑠夏は瑠夏のペースで良い」


瑠夏は頑張りすぎだから