【完】優しい彼の温もりに包まれて

俺を待ってる間、楽しそうに会話をする圭輔と沙穗


「丈瑠、沙穂ちゃんと外で待ってるから」


圭輔はさっさと出て行ってしまった


「ねぇ、丈瑠。あんたまだ彼女出来ないの?」


俺に向かって“彼女出来ないの?”と聞くのは母さんの俺に対する口癖


「まだ出来そうにないな」


…なに真面目に答えてるんだよ!!


なんて心の中で叫んだ


「私、すぐにOKすると思うんだけどな…丈瑠が本気で好きになった子なら。」


何を言い出すんだ?


「母親にだって憧れがあるのよ」


なんて呟いている母さん


「お兄ちゃーん、遅れるよ」


外で叫んでいる沙穂に言われて我に返る


「行ってらっしゃい。遅れないようにね」


「あぁ、行ってきます」


母さんに見送られ圭輔と沙穂のところへと急いだ