運よく屋上には誰も居なかった


「良かった」


一言呟き壁にもたれ掛か



…今日は晴天だね。


あたしはポケットの中にある携帯を開いて時間をチェックする


来る途中にチャイムなったし1限目始まったかな?


あたしが持って来たのは携帯とタオルだけ…


その他のものは全て教室に置いて来た


捺稀や美春や多川先生には心配掛けちゃったけどさ…


今日ぐらい思いっきり泣いても良いよね?


誰も居ないし…


普段泣けないから。


「もう疲れたよ…」


そう呟くと同時に涙が流れた


親には怒られるし昔のことはフラッシュバックするし


いつになったら忘れることが出来るのかな?


誰も居ないこの静かすぎる屋上であたしは声を押し殺して1人泣き続けた