【完】優しい彼の温もりに包まれて

----パリーン


----ガシャ


----バシッ


家の中から聞こえる雑音


「ただい…」


「あの子はなんで帰って来ないの?」


「お前が毎回、瑠夏に怒るからだろ?」


あたしの事で喧嘩してるんだ


物陰に隠れて会話を聞いてみることにした


「あの子が私のいうことを聞かないんだもの」


「瑠夏がいうことを聞かないのはお前の態度の問題だ」


お父さん、良く見てるな


まさにその通り


お母さんの態度が気に入らないの


怒ってばっかりだから…


「私はあの子を信頼してない」


「そんなこと言うから瑠夏もお前を怖がるんだ」


「だって仕方ないじゃない。私だってどう接したら良いか分からないんだから…」


あたしはゆっくりとリビングのドアを開けた