【完】優しい彼の温もりに包まれて

「いや、お前は可愛い。髪型変えて他のクラスの奴らも狙ってるんだぞ」


……そうなんだ。


丈瑠に“可愛い”って言われただけで十分


「でも、あたしは丈瑠だけ。丈瑠が居れば良い」


「やっぱ反則だ…」


「こうやって甘えるのも抱きしめられるのもキスするのも全部丈瑠だけなの」


言った自分が恥ずかしい


「瑠夏、顔上げて?」


そんな優しい声で囁かないで…


「…ん///」


ほらね、キスすると思った


でも、丈瑠がしてくれるキスは嫌いではない


むしろ落ち着くし安心する


「俺だって瑠夏だけだから…」


そう言ってくれると嬉しい


「瑠夏ぁ…」


隣の教室から涙目の捺稀がやって来た


「どうしたの?」


「圭輔がぁ…」


圭輔君が…?


何かしたのかな?