【完】優しい彼の温もりに包まれて

「丈瑠、酷い」


ボソボソと呟いている圭輔君をよそに荷物を持ちあたしの手を引く丈瑠


何で隣の教室なんかに…


「俺らが居たら圭輔が勉強しないから」


…そういうことね


「ねぇ、丈瑠…」


「ん?」


「あたし1回家に帰るね?」


「大丈夫か?まだそんなに時間経ってないのに」


「大丈夫じゃないけど帰らなきゃ」


「もっと居て良いんだぞ?」


「うん。ありがと。」


丈瑠が心配してくれてるのが分かる


あたしは思いっきり抱き着いた


「なんかあったらまたこうやって抱きしめてね?」


恥ずかしくなって丈瑠の胸に顔を埋めた


「可愛いこと言いやがって…」


「あたし可愛くないもん」


素直じゃないし強がっちゃうし…