【完】優しい彼の温もりに包まれて

「家じゃ、更にお母さんと喧嘩しそうだし今は何より丈瑠に傍に居て欲しい」


……可愛いこと言いやがって。


「教室に戻るか?」


「うん…だけど、1つだけ我が儘言って良い?」


“何?”と聞こうとしたら抱き着いて来た


「丈瑠にずっとこうして欲しかった」


俺は更に抱きしめる強さを強めた


食べてなかったんだよな


抱きしめただけで分かる


痩せてるから…


----トントン


「瑠夏?大丈夫?」


入って来たのは捺稀と圭輔


「瑠夏ちゃん、大丈夫?」


圭輔も心配してんだな…


「瑠夏の分の荷物持ってきたよ。これで良かったんだよね?」


「良かった。教室戻りたくなかったの」


瑠夏が見せた笑顔には相変わらず元気がない