【完】優しい彼の温もりに包まれて

俺は小さく頷き再び手を握ろうとした時…


……ドンッ


瑠夏がバランスを崩して俺の目の前で落ちて行く


「瑠夏っ!?」


俺は急いで瑠夏に近寄る


「丈瑠?ごめんね…」


そのまま意識を失った


「瑠夏っ!!しっかりしろ」


俺は瑠夏を揺すってみるが動こうとしない


「言ったでしょ?丈瑠が瑠夏ちゃんに近付くと瑠夏ちゃんが酷い目に遭うって…」


上から聞こえる美貴の声


「お前がやったのか?」


「あたしだけじゃないよ。咲那も一緒」


淡々と答える美貴


「何でこんなことするんだ?」


俺は藤室に向かって聞いてみる


「瑠夏が羨ましかったのよ。自分だけ幸せそうだったから」


俺が怒っているのを察知したのか本音を言い出した