【完】優しい彼の温もりに包まれて

「俺が好きなのは瑠夏だけだ」


更に抱きしめる力を強めた


「あたしも好き。やっぱり丈瑠じゃないとダメだよ…」


不謹慎かも知れないけど泣いてる瑠夏も可愛い


瑠夏はしばらく顔を埋めたまま泣いていた


俺は頭を撫でることしか出来なかった


「落ち着いたか?」


「うん…」


「ご飯食べてないだろ?軽すぎる」


「だって…食べたくないんだもん」


「さっ、行くか」


俺は立ち上がり手を差し延べた


「良いの??」


「言わなかったっけ?瑠夏だけだって。」


するとニコッと笑って手を握って来た


やっぱり、俺はこの柔らかい雰囲気の笑顔が好きだ


手を繋いだまま非常階段へ行く


「ねぇ…本当にあたしで良いの?」


不安になっているのが分かる