【完】優しい彼の温もりに包まれて

周りを見渡してみると隅っこに縮こまっている瑠夏の姿


「瑠夏っ」


「来ないで!!どっか行ってよ。顔も見たくない」


やっぱりなんか変だ


「瑠夏っ。落ち着け!!」


俺は後ろから抱きしめた


「あたしのことは放っておいて咲那や美貴ちゃんのとこに行けば良い」


瑠夏は俺の身体を叩き始めた


「気が済むまで叩けば良い」


瑠夏の力は弱いから多少は耐えられる


しばらく叩いた後、黙っていた


「どうして?…どうして来たの?」


瑠夏は弱々しい声で呟いた


「ごめんな…気付いてやれなくて。捺稀に全然聞いたんだ。」


「もうキツいよ…あたしなんか居なくなれば良いよね。」


「お願いだからそんなこと言うな」


俺まで悲しくなる