【完】優しい彼の温もりに包まれて

「距離を置きたい。あたしに考える時間をちょうだい」


「俺は嫌だ」


「ごめんね。一緒に居ると疲れたよ」


“一緒に居ると疲れた”なんて嘘


ねぇ…気づいてよ


あたしの気持ちに…


「俺、瑠夏が嫌でも話し掛けるからな?覚悟しとけ」


それだけ告げると出て行った


“嫌でも話し掛ける”って嬉しいんだよ?


……ごめんね。


本当は言いたくなかったの


“離れないで”って言ったのはあたしなのにね


でも、丈瑠を巻き込みたくなかったから…


辛いのはあたしだけで良い


丈瑠に辛い思いはさせたくない


あたしは寂しくなって布団に深く潜り込み泣き続けた


あたしが出した答え…


許してね?


丈瑠は気付いてくれるって信じてるから…