【完】優しい彼の温もりに包まれて

「ねぇ…美春。ちゃんとの間だけ丈瑠と2人だけにしてくれる?」


「分かった。とりあえず教室戻るね。後から捺稀が来るってさ」


それだけ告げると出て行った


「瑠夏、お前の身に何があってる?」


いつも以上に低い丈瑠の声


「何もない」


……強がっちゃう


本当は聞いて欲しいのに


丈瑠に甘えたいのに…


「何もなかったらこんなに弱るはずないだろ?」


「だから、何もないってば!!」


あたしが大声で叫ぶと丈瑠はあたしを抱きしめた


「ごめん。瑠夏が話してくれるまで待ってるから」


言いたくないけど言わなきゃだよね


丈瑠を楽にさせないと。


でも、最後くらい我が儘言っても良いかな?


これが最後…だから。

あたしの最後の我が儘だから