【完】優しい彼の温もりに包まれて

「あっ…」


「瑠夏、どうしたの?何これ…」


下駄箱に入っていたのは大量のゴキブリ


実はあたし、虫が嫌いなんだ


鳥類も苦手…


「誰がこんなこと…」


捺稀は驚きを隠せないようだった


「とりあえず教室行こ」


捺稀に手を引かれ教室に行く


「他は何もされてない?」


「あっ、うん。」


とは言ったものの小さな紙が入っていた


“丈瑠君と別れて”


紙にはその言葉だけが書かれていた


捺稀にバレないように鞄の中に隠す


それからの授業は上の空だった


「…夏。瑠夏!!」


「えっ?」


「授業終わって昼休みだよ?」


午前中の授業終わったんだね


「あっ、ごめん。教えてくれてありがとう」


あたしは捺稀にお礼を言う