【完】優しい彼の温もりに包まれて

「あんた何もしないでしょ?何も出来ないから」


それ、親が言う言葉なの?


「お母さんだって小さい頃、何も教えてくれなかったじゃない」


そう、あたしはお母さんに教わった記憶が少ない


料理もバイトを始めてから橋村さんと仁菜さんに教わったの


だから、ある程度は出来るようになった


「あんたなんて居なくなれば良い」


お母さんは低い声で吐き捨てた


「あっそ。じゃあ、放っといて。この部屋から出て行って!!」


あたしは制服を着たまま布団に潜り込んだ


やっぱり丈瑠が居なきゃ無理だよ…


あっ…ヤバい。泣きそう


今日くらい泣いても良いよね?


あたしは1人静かな部屋で泣き続けた

………どれくらい泣いた
だろ?


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