【完】優しい彼の温もりに包まれて

「良いや。まだまだ先は長いから。でも、鏡で見てみれば?」


“えっ?”と呟きながら鞄から鏡を取り出す瑠夏


「ちょっと…痕、付けすぎ」


まだ良いじゃん。


首筋には付けてないし?


制服で隠れる場所だから


「丈瑠って独占欲強いよね?」


「それは瑠夏だけ…」


「あたしも人のこと言ってる場合じゃないけど」


それは俺のこと考えてくれてるんだよな…?


そう思うと笑みが零れた


「丈瑠、その笑み気持ち悪いよ?」


「しょうがないじゃん。瑠夏と居ることか出来るのが嬉しいんだから」


俺は瑠夏の顔が赤くなったのを見逃さなかった


「丈瑠ー?瑠夏ちゃーん?帰って来てるの?」


下から呼ぶ母さん


「帰って来たんだ。お帰り。何か用?」


とりあえず叫び返してみる