【完】優しい彼の温もりに包まれて

「離してよ…来ないで。」


瑠夏の声が一段と低い


「嫌だ。離さない。離したら逃げるだろ?」


「なんで来たの?来なくて良かったのに」


抱きしめたまま瑠夏の離しを聞く


「不安なの。せっかく好きになった人が離れて行きそうで。」


「俺は瑠夏から離れない」


「嘘だっ。そう言いながら離れるんでしょ?」


いつもはおとなしい瑠夏が今日は狂ってる


「あたしが嫌いなら咲那や美貴ちゃんのところに行けば良い」


泣きじゃくる瑠夏


「あたし嫌だよ…疲れたの!!丈瑠まであたしから離れて行くの?せっかく好きになったのに。」


「離れていかない」


「もう良いよっ!!今はその言葉が信用出来ない」


「とりあえず家に帰ろう。話は聞くから」


俺は無理矢理瑠夏の手を引き家に連れて帰った