【完】優しい彼の温もりに包まれて

瑠夏を見ると俺の手を強く握っていた


「何で咲那が居るの?」


「居たって良いじゃん。あたしが丈瑠君に会いたかったんだもん」


……にしてもしつこい。


藤室は瑠夏の手を解き俺にくっついた


「お前、瑠夏になんてことしてくれんの?」


「別に良いじゃん。瑠夏って彼女じゃないんでしょ?」


コイツ、上目遣いしてるけど瑠夏の方が可愛いって…絶対!!


「いや、彼女だよ?」


俺達のやり取りを見てられなかったのか捺稀が口出しした


「瑠夏は丈瑠君の彼女。だから、どいて。丈瑠君の隣は貴女じゃなく瑠夏専用なの」


という捺稀の声は一段と低いような気がした


瑠夏は捺稀に抱き着いたまま


「これから用事あるしお前に構ってる暇はない」


とにかくこの雰囲気から瑠夏を解放させてやりたかった