【完】優しい彼の温もりに包まれて

捺稀が居なくなって静かになった部屋


なんだか凄く寂しくなった


「瑠夏ちゃんっ」


とうとうこの時間がやって来たか…


あたしを呼んだのは咲那


咲那があたしを“瑠夏ちゃん”と呼ぶ時は何かを企んでいる時…


「また来たの?」


「何?来たら悪い?」


咲那が怖くて言い返すことも出来なかった


お腹や背中、足や腕など誰も気付かないような場所を傷付けて行く


「なんでこんなことするの?」


声を振り絞って聞いてみた


「あんたがムカつくから」


即答なんだね


「あたし達の関係ってなに?」


「関係?そんなの知らねぇよ」


「幼なじみ?友達?」


「昔は幼なじみとか友達って思ってたけど今はなんとも思わない」


もう何の関係でもないんだね