【完】優しい彼の温もりに包まれて

「どうしてこんなに濡れてるの?」


「それは…」


俺は言いかけたが瑠夏が首を横に振ったから言うのを止めた


「もしかして、また始まってるの?」


今西先生は何か分かったようだった


「何もないから大丈夫」


本当は辛いくせに…


「丈瑠君、着替え持ってきたからちょっと出てくれるかしら?」


千絵さんから言われ俺は病室の外の椅子に座った


「丈瑠君、入って良いわよ」


しばらくして今西先生が呼んでくれた


「じゃあ、私は行くわね。また来るから」


今西先生はそれだけ告げると帰って行った


「丈瑠君、瑠夏ちゃんが寝るまで頼んで良いかしら?」


「はい。良いですよ」


「何かあったら呼んでね。すぐ駆け付けるから。」


千絵さんは優しく笑いかけて出て行った