【完】優しい彼の温もりに包まれて

「瑠夏ちゃんのお願いはね。“あたしが寝るまで丈瑠に傍に居て欲しい”って…」


可愛いこと言ってくれるじゃねぇか。


「病院から家までは近いし優一には事情話しておくから大丈夫よね?」


俺は小さく頷いた


「じゃあ、よろしく」

母さんは病室へと入って
行った


「沙穂?帰るわよ」

沙穂も瑠夏のことが心配
なんだろう


「お姉ちゃん、また来るね」


ニコッと笑って母さんに抱かれた


「丈瑠?我が儘言ってごめんね」


「俺、別に苦に思ってねぇから大丈夫」


こう思えるのも瑠夏だからだな


----トントン


「失礼します。お食事持って来ました」


若い看護師が瑠夏の食事を運んで来た


「ありがとうございます」


瑠夏がお礼をいうと看護師はお辞儀をして部屋を出た