----トントン


「瑠夏ちゃん、居る?」


入って来たのは母さんと沙穂


「光莉さん、沙穂ちゃん。ごめんなさい」


「謝らなくて大丈夫よ」


母さんは瑠夏の頭を撫でる


「お姉ちゃん、大丈夫?」


母さんに抱かれたまま聞く沙穂


「大丈夫って言いたいけど大丈夫じゃないんだ」


いつになく正直な瑠夏


沙穂には嘘は付けないと思ったんだろう


「これ、買ってきたけど食べる?」


袋から取り出したのはヨーグルトやゼリーやプリン


この病室にはテレビやクローゼット洗面台の他に小さな冷蔵庫まで置いてある


「ねぇ、丈瑠…あたし、どのくらい入院しなきゃいけないの?」


不安そうに聞いて来る瑠夏


そういえば言ってなかったな