「瑠夏はしばらく入院だ」


……入院?なんで?


丈瑠はあたしの表情で察したのか…


「貧血と栄養失調。そして打撲があるから安静にだってさ」


…そっか


「階段を踏み外したこと覚えてねぇの?」


「うっすらとは記憶にあるんだけど思い出そうとすると頭が痛くなる」


丈瑠に普段は言わないようなこと言ったのは覚えてる


----トントン


「はい…」


「瑠夏?大丈夫?」


入って来たのはお父さんとお母さん


「階段から落ちたって聞いて心配したんだから」


お母さんはあたしの手を握ろうとした


「触んないでっ!!」


お母さんに触られるのが怖くて咄嗟に出た言葉


-----バシッ


鈍い音が病室の中に響いた


あたしは叩かれた頬を押さえる