【完】優しい彼の温もりに包まれて

「あたし、居ない方が良いんだよね?そしたら丈瑠だって心配する必要ないし」


変なことを呟きだした瑠夏


「瑠夏??」


名前を呼んでも顔を上げてくれない


「あたしが居たら邪魔でしょ?」


邪魔とも思ってない


むしろ藤室の方が邪魔


「瑠夏、お前…何でそんなこと言うんだ?」


「丈瑠はあたしが可哀相だから相手するんだよね?」


こんなの瑠夏じゃない


具合悪いってのも関係してるのか?


「お前、今日変だぞ?」


どうして俺を頼ってくれない?


「ほっといて!!1人になりたい」


瑠夏はそれだけ告げると走り出した


「瑠夏っ!!危ないっ」


そう叫んだ時にはもう遅くて…


瑠夏は階段の踊場に倒れていた