「気をつけて行ってくるのよ。瑠夏ちゃんは私が見てるから」


「行ってきます」


夕方だから肌寒く感じる


「お姉ちゃん、大丈夫かな?」


沙穂なりに心配してるんだな


「丈瑠君?また会ったね」


公園へ向かってる途中誰かに声を掛けられた


…げっ、今1番会いたくないヤツ


「お前、なんで此処に居る?」


「別に何処に居たって良いじゃん」


コイツの不気味な笑いが怖い


「お兄ちゃん、この人だぁれ?」


俺に抱かれている沙穂が顔を上げて聞く


「この人…?俺の嫌いな人」


「嫌いな人って失礼ね。」


ちょっと低い声で答える藤室


「丈瑠君の妹?可愛い~」


沙穂の頭を撫でようとしたが…


「いやっ!!」


藤室のことを気に入らないのか俺の胸に顔を埋めた