【完】優しい彼の温もりに包まれて

「瑠夏ちゃん、倒れてたの?」


「一緒に帰ったんじゃなかったの?」


捺稀と圭輔からの質問攻めが続いた


「それが…俺、藤室に捕まってたからすぐに行けなかったんだよ」


俺はここまでのことを話した


「瑠夏…歩くのだって必死だったのに。」


捺稀は本当に心配してたんだな


「俺だって、早く行きたかったのにしつこかったんだ」


「だからって放って置くなんて可哀相だろ?」


圭輔の言ってることは正しい


それから圭輔と言い争いになった


「この部屋、病人の瑠夏が居るんだから静かにしようよ」


……そうだった


捺稀の一言で我に返る


瑠夏を見てみると泣いていた


「喧嘩するくらいなら出て行って!!」


泣きながら呟いた瑠夏の声はとても低かった