【完】優しい彼の温もりに包まれて

「本当に大丈夫か?」


「うん。教室まではなんとか…」


「じゃあ、玄関で待ってるからな」


俺は瑠夏を見送りその場に座り込む


本当は教室まで付いて行きたいけど彼氏じゃないから…


2人で行けば変な噂がたつ


だから、時間を置くんだ


しばらくしてトボトボと廊下を歩くと藤室に遭遇してしまった


「丈瑠君、どこ行ってたの?」


あぁ、喋りたくない


コイツの甘ったるい声が嫌い


「何処だって良いだろ。お前、サボりか?」


「まぁね。中庭に行くつもり。一緒に行こうよ」


「行かない」


誰がコイツと行くかっての。


「丈瑠、お前早く荷物持って行ってやれ。待ってるぞ」


ナイスなタイミングで現れた笹川


そういえば玄関で待ってるって言ったんだった