【完】優しい彼の温もりに包まれて

俺も許可出たから早退して良いんだよな…


「家…帰りたくない」


小さく呟く瑠夏


「どうして?」


「あたしが体調崩してても気付いてくれないから」


瑠夏はまた顔を埋めた


「俺ん家来るか…?」


…えっ?って顔してるな


「家じゃ落ち着かないんだろ?俺ん家で良ければ来ると良いさ」


「でも……。」


この状態で1人で帰すのは不安だ


この前の瑠夏の態度からして母親の信頼を失っていると見て取れた


「大丈夫。母さんには俺から事情話しておくし」


「ごめんね…この前もお世話になったのに。」


「心配すんな。それより瑠夏を1人で帰す方が心配だ」


ポンポンと頭を撫でる


「じゃあ、荷物取って来るね」


瑠夏はゆっくり立ち上がったがふらついた