【完】優しい彼の温もりに包まれて

「まさかお前、瑠夏のこと…」


言葉に詰まった笹川


「はい。好きですよ?本人にはまだ言ってないですけどね」


「やっぱりそうか。お前が女の子に優しいなんて初めてだからな」


瑠夏が喜ぶことをしたい


今までそう思ったことなかったのに…


「…ん?」


あれ、起きた?


「起きたか?」


俺の代わりに聞く多川


「うん…って先生!?」


多川が居ることに驚いている


「なんで先生がいるの?」


「授業ないから息抜きにな。体調は大丈夫か?」


「あっ、はい。だいぶ落ち着きました」


「良かったな。今日は早退しな。許可はもらっておくから。じゃあ、俺達は戻るぞ」


「お前もな?」


それだけ告げると去って行った