急いで後部座席に座る


「丈瑠君、悪いね。瑠夏を送ってもらって…」


「いいえ。こちらこそせっかく送って来たのに送ってもらってすみません」


「良いんだよ。瑠夏の気分転換もさせたかったからな」


……えっ?


「お前、実頼と2人で居たら喧嘩ばっかだろ?」


実頼とはお母さんの名前


確かに喧嘩ばっかだね。


丈瑠とお父さんは他愛のない話しで盛り上がっていた


「此処で良いのかい?」


お父さんが車を止めたのはあたし達が乗ったバス停だった


「はい。ありがとうございます」


「気をつけて帰るんだよ」


「分かりました。瑠夏、じゃあな。」


丈瑠はあたしの頭をポンポンと撫で去って行った


丈瑠に撫でられるのは嫌いではない