【完】優しい彼の温もりに包まれて

もう、泣かないって決めたのに。


泣いたって誰も信じてくれないから。


あたしが言ったことさえも…


しばらくの間、丈瑠君に抱きしめられたまま泣き続けた


「よし!!バイト行かなきゃ」


泣いてなんかいられない


「落ち着いたか?」


「うん、ありがとう」


凄く安心出来た。


「目は冷やさなくて大丈夫か?充血してる」


…分かってる。


「大丈夫。その前に捺稀達のとこ行こうよ」


あたしはこれ以上、心配掛けまいと精一杯の笑顔を振り撒いた


「丈瑠ー?遅いよ!!」


本当に待っていてくれた捺稀と圭輔君


「ごめんって…。いろいろと話してたんだ」


あたしが泣いたことを言わないでいてくれた丈瑠君。


ごめんね…?