【完】優しい彼の温もりに包まれて

「嘘だ。手は震えてんじゃん。」


気付かれてたんだ。


「あたし言わなかったっけ?こういうのはすぐに分かるって…」


あたしと似てるんだったね…


「さっ、教室に行こ」


捺稀に手を引かれ教室に戻った


戻ってみると教室には誰も居なかった


「捺稀、瑠花ちゃん。準備出来た?」


迎えに来てくれた圭輔君と丈瑠君


「うん。じゃあ、行こうか」


あたしは荷物を持ち捺稀と一緒に教室を出る


「瑠夏、ちょっと来い」


丈瑠君に呼ばれる


「圭輔、捺稀と先に行っとけ」


「分かった。生徒玄関で待ってるから」


「おう、悪いな」


丈瑠君はあたしの手を引き人の目につかない教室へ入る


「丈瑠君、どうしたの?」


真剣な目をした丈瑠君に問い掛けた