静かになる多賀峰。


唇を放すと放心状態。


「おーい、あかり?大丈夫か?」


顔の前で手を振ると、あかりはハッとして俺を見る。


顔赤くなってる…。


「あ…あの、今あかりって!」


「あかりって言われんのイヤ?」


俺はわざと首を傾げた。


あかりは首をぶんぶん振る。


「そんなことないです!…あの、私も…その…羅威先輩って言ってもいいですか…?」


ウルウルした目で俺を見つめてくるあかり。


別に、羅威先輩でもいいけど…。